遺伝子と核酸

遺伝子とは何か?
私たち人間は約60億もの細胞の集合体でできていますが、その細胞のひとつひとつに約30億の遺伝子(DNA)があります。遺伝子とは、一言で言うならば、緻密にプログラムされた人間の設計図のようなものです。この設計図は、塩基と呼ばれる「A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)」で書かれています。例えば、母親の胎内に生命の種(受精卵)が宿ってから、生まれ、老い、死ぬまでの一生の情報が設計図に書かれており、どんな細胞、臓器、組織をつくるかも決まっていることなのです。もちろん、子孫を残すという大きな役割も担っています。

核酸とは何か?
人間が生きていくうえで必要不可欠な栄養素といえば、炭水化物・タンパク質・脂肪・ビタミン・ミネラル・食物繊維の六大必須栄養素。しかし、遺伝子レベルでの予防をより積極的に心がけていこうとするならば、もう1つ、大事な栄養素があります。それが、第七の必須栄養素と呼ばれる「核酸」です。「核酸」は、細胞の核内に存在するDNA(デオキシリボ核酸)と、細胞の内と外にあるRNA(リボ核酸)の2種類から成る物質で、酸性を示すことからこの名がつけられています。それはまた、遺伝子の本体にほかなりません。「核酸」は多くの食品に含まれていますが、食べた「核酸」は消化・吸収され、細胞分裂・遺伝子修復の材料や身体の調整役をする補酵素などとしてきわめて重要な働きをします。新陳代謝が活発になり、細胞から若返ることが可能です。

医療は薬とメスの時代からの脱却
医療のあり方が大きく変わろうとしています。なぜなら、薬とメスだけでは、遺伝子損傷が原因で起こるガン、生活習慣病、ボケなどを根治することが難しいからです。そうした難病を避ける最も効果的な方法は、予防と自然治癒力の活性化です。その自然治癒力を活性化するのが遺伝子栄養学です。遺伝子レベルで病気を予知し、「核酸」を主とする、栄養素によって病気を予防・改善することを目的にしています。

「吊るし」の医療から「テーラーメイド」医療へ
今までの医療は、安売り紳士服店の既製服を買って着るような、言わば「吊るし」の医療でした。しかし、そのような洋服では似合う人もいれば、似合わない人もいます。つまり、抗ガン剤など、その薬が効く人もいれば、効かない人もいるのです。効き方の個人差は、薬により10倍とか50倍の違いが出てきます。ですから、効かない人、副作用ばかり強い人というのは、そういう「吊るし」の治療を受けては行けないのです。そこで、注目され始めたのが「テーラーメイド(オーダーメイド)」医療です。遺伝子を調べて、抗ガン剤がその人に合わない(効かない、副作用が強い)場合には使わないでおく。そして、同じ病気の患者でも、その体質に合った薬を使い分ける。そんな考えに基づく医療です。将来的には、個々の症状や遺伝的体質に合った医療としてますます発展していくものと思われます。

傷ついた遺伝子をつきとめる
遺伝子が傷つくと、本来の設計図にないタンパク質をつくる異常細胞に変わります。その異常細胞の増殖が老化や生活習慣病の引き金になり、やがて身体を構成するさまざまな機能低下が起こってきます。ですから、病気を治す近道は、傷ついた遺伝子を、いち早くつきとめ、修復を図るということになります。もちろん、傷つけないことが病気の予防になる訳です。現在、傷ついた遺伝子は簡単な尿検査でチェックできます。健康だと思っている人も、尿検査で病気(遺伝子酸化損傷)の進行を、遺伝子・細胞レベルの早い段階で調べることをおすすめします。

まず自分の遺伝子を知らなくては
遺伝子は約3万種類の情報をもっていると考えられています。ガンや糖尿病などの病気の遺伝子も多数発見されており、現行の検診に加えて、遺伝子診断や遺伝子の酸化損傷を調べることが、何よりの健康管理といえましょう。

あなた自身が遺伝子を傷つけている
遺伝子を傷つける最大の元凶は活性酸素です。酸素は、私たちが生きていくうえで欠かすことのできないものですが、呼吸を通じて体内に取り入れられると、活性酸素になり、細胞膜や細胞のタンパク質や酵素、ついには遺伝子までも傷つけます。しかも、残念なことに、私たちの身辺は、排気ガスやダイオキシンなどの環境汚染物質、放射線、紫外線、水道水に含まれるトリハロメタン、残留農薬、抗ガン剤などの医薬品、食品添加物など、活性酸素を発生させる要因であふれています。ウイルスに感染したり、バランスの悪い食事を摂ったり、喫煙、ストレスが蓄積した時にも活性酸素が発生します。あなた自身も遺伝子損傷の加害者というわけです。本来、傷ついた遺伝子を修復する力は誰もが持っていますが、それだけでは不充分です。必然的に、サポートするものが求められます。「核酸」は活性酸素の害をくい止め、遺伝子の修復というニーズにも余裕で応えてくれる、まさしく驚異の栄養素なのです。

ガンと「核酸」
ガン細胞を自殺させる。「核酸」はそんな驚くべきパワーを秘めています。「核酸」成分のAMP(アデニル酸)がガン抑制遺伝子(P53)を活性化させ、ガン細胞を自殺に追い込むと言うのです。グラフはハーバード大学の研究で、小腸の上皮細胞の自殺指数を示したものですが、AMPを作用させると、何も作用させない(コントロール)時に比べ、12時間後の自殺指数が約3倍にもなっていることが分かります。これは正常細胞を用いての実験結果ですが、ガン抑制遺伝子(P53)の働きで起こることから、「核酸」がガンの予防や改善に大きなかかわりを持つということが分かります。

自己免疫疾患と「核酸」
本来、免疫とは、自己(正常細胞・組織など)と、非自己(細菌やウイルス・ガン細胞など)を識別し、非自己を排除する役割を担っています。ところが、自己を敵や異物と誤認して、攻撃をする場合があります。これが自己免疫疾患と呼ばれるものです。例えば、全身性エリテマートデスという疾患はDNAを、慢性関節リウマチはコラーゲンなどの結合組織を、免疫細胞が攻撃して起こります。どうして攻撃するのでしょうか?原因は、自己反応性T細胞という細胞が正常に自殺してくれないところにあると言われています。そんな時も「核酸」は頼りになります。異常細胞を自殺に導き、免疫機能を発揮。自己反応性T細胞を自殺に導き、免疫機能を正常に戻す働きが「拡散」にあると思われます。

増殖細胞系と「核酸」
新陳代謝を高める。「核酸」がその優れたパワーを発揮する分野のひとつですが、これにより、白髪、脱毛、シミ、けが、便秘、骨髄機能低下、貧血、精力減退などの予防・改善に大きく寄与します。右のグラフは、抗ガン剤を使っている患者に、「核酸(鮭白子エキス)」とビタミンCを投与した臨床例ですが、通常、抗ガン剤の副作用により、白血球や血小板が減少するのに対し、長期にわたり、減少を抑制しています。このことからも、「核酸」が貧血と骨髄機能の低下の改善を促すことが分かります。

アレルギーと「核酸」
アレルギーの代表的な疾患としては、ぜん息、アトピー性皮膚炎、花粉症などが挙げられますが、血液中の抗体IgEが増えるのが共通した特徴です。ちなみに、母乳保育児と人工乳(粉ミルク)保育児を比べると、母乳保育児のIgEは人工保育児のIgEよりも低く、人工保育児に、アトピーなどのアレルギーを発症する割合が高いのはそのためです。成分を比較すると、母乳に含まれている「核酸」成分が、人工乳にはほとんど含まれず、その違いがアレルギーの発生に大きな影響を与えていたといえます。現在では、多くの乳業メーカーが人工乳に「核酸」成分を添加していますが、その理由のひとつがアレルギーの改善にあったのです。細胞性免疫Th1と体液性免疫Th2といったヘルパー細胞のバランスが増え、アレルギーを悪化させるのです。「核酸」はこのバランスをTh1優位にするため、アレルギーを改善するのです。

小児と「核酸」
最近、小児の生活習慣病が大きな問題になってきています。原因は食生活にあり、動物性油脂の採りすぎ、過食、栄養バランスの崩れ、インスタント食品の摂りすぎ、その他多くの課題を抱えています。「核酸」はそういった課題の解決策のひとつとして重要な存在になりつつあります。バランスの取れた栄養素と「核酸」食で、子供らしい若々しい細胞をつくる。「核酸」食なら、頼って安心です。

免疫と「核酸」
「核酸」食品の必要性は、免疫低下が問題視される点滴の研究からも明らかになってきています。「核酸」を含まない点滴投与で免疫力が落ちるのは、超の絨毛(じゅうもう)の発育が悪くなるのが原因のひとつです。発育のよい絨毛は、毛先の整った新品の歯ブラシのような形をしていますが、発育不良の絨毛は、毛先の不揃いな使い古しの歯ブラシのような状態です。これでは、絨毛と絨毛の間に大きな隙間ができ、病原菌などの侵入を簡単に許してしまうことになります。小腸は特に新陳代謝が活発なところで、毎日約30gの細胞が死滅していますが、「核酸」はその細胞の新生を促し、絨毛の発育を助け、腸から病原菌が吸収されるのを防止してくれます。免疫力を高める栄養素なのです。さらに、ビフィズス菌(善玉菌)を増やすと同時に悪玉菌を減らし、O-157などの感染からも守ってくれます。

肝機能と「核酸」
肝臓では細胞の再生や死滅が激しく行われています。そのため、「核酸」とタンパク質を合成するための素材を大量に必要としています。不足すると、重症な肝機能障害が起こることもあります。暴飲暴食、過労、喫煙、ストレスを避け、栄養のバランスを図り、「核酸」摂取に心がけるといった日常の食生活コントロールが肝臓を長持ちさせる秘訣です。

糖尿と「核酸」
糖尿病には2つのタイプがあります。一つは、T型糖尿病と呼ばれ、インスリンの注射が必要なもの。もう一つはU型糖尿病と呼ばれ、老化にともないインスリン分泌細胞やインスリン受容細胞の機能が衰えたり、栄養不足や運動不足が原因で、インスリンの働きが衰えることで起こるもの。日本人の糖尿病のほとんどはこのタイプです。T型糖尿病はインスリンの注射が必須ですが、U型糖尿病の場合は、運動や食事療法が大切です。「核酸」食はU型のみならずプロタミンがインスリン分泌を増やすため、T型にも有効です。糖尿病の大きな原因の一つが膵臓のインスリン細胞の衰えですが、「核酸」食はその細胞増殖を活発にします。

循環系と「核酸」
高齢になるほど気になるのが、動脈硬化、高血圧といった循環器系の疾患です。特に動脈硬化は、アメリカでは死亡率の第一位を占め、日本でも上位にあります。動脈硬化は、血管の内膜に細胞の死がい、変性したタンパク質・脂肪、コレステロールなどが大量にたまり、血管が狭くなると起こりやすく、また、脳血栓や心筋梗塞の原因になります。「核酸」は、赤血球幕の不飽和脂肪酸を高め、血管を拡張し、血液の循環を良くする結果、循環器疾患にもおすすめです。

老化と「核酸」
老化に関する研究は古来より数多く行なわれてきましたが、最も有力なのが遺伝子プログラム説です。人間は約60億個の細胞の集合体であり、その細胞の中に遺伝子があり、人間の寿命はその遺伝子で決められているという学説です。遺伝子は、先にも説明しましたが、発ガン性のある食物や薬、紫外線や排気ガス、ストレスなどで簡単に傷つき、その結果、病気と老化に拍車がかかります。そこでおすすめなのが「核酸」の補給です。傷ついた遺伝子を修復し、細胞分裂を促進させます。

白内障と「核酸」
水晶体が濁ることにより生じる病気が白内障ですが、白内障の患者の水晶体を分析すると、人体の大敵といわれる活性酸素を減らす抗酸化物質が少なくなっていることがわかります。いかに抗酸化物質を保つかが、白内障にならないための鍵といえそうですが、そんな中、今後に燭光を与えるものとして脚光を浴びているのが、強い抗酸化作用をもつ「核酸」です。「核酸」は活性酸素の影響を軽減することが明らかになっています。

放射線&薬物障害と「核酸」
ガンなどの治療に、放射線や薬物が使用されることは周知のことですが、深刻なのは、それらによる障害です。体力や免疫力の低下による死亡例も少なくありません。「核酸」はそんな障害を防ぐ、重要な役割を果たしています。「核酸」成分を腹腔内に注射すると、放射線照射によるガン細胞の致死効果は変わらないものの、毛根や小腸粘膜の放射線による傷害はかなりの程度まで抑えられたという事例が数多く報告されています。

ボケる前に「核酸」パワーでボケのない細胞づくり!
ボケたくてボケる人はいませんが、できることなら、ボケ知らずで楽しく一生をまっとうしたいものです。とは言うものの、日本人の65歳以上の老人の約5%、80歳以上の老人の約25%がボケを患っていると言われ、重大な健康問題になっているのも無視できない事実です。現在の医療では、特効薬の出現はまだまだ望むべくもありませんが、そんな中、「核酸」はボケ防止の可能性を感じさせる光明をもたらしています。左の写真は、重度の痴呆症患者の脳波を、「核酸」摂取前と摂取後で比較したものです。摂取前は、シー波は(日常生活では寝ぼけた状態の時に出やすい)が激しく出ていたものが、摂取後は減少しています。これは、ボケの改善を意味しますが、実際に近所へ買い物ができるようにまでなりました。さらに、左のグラフ(雪印乳業の研究)では、「核酸」が記憶学習力の向上に役立つということが理解できます。「核酸」成分を添加した餌と「核酸」成分を含まない餌で育てたネズミの迷路試験(出口に餌を置いた迷路で、その場所にたどり着く時間を競う)ですが、何と3回目の試験では、「核酸」を食べているネズミは1回目に比べると、記憶学習力が向上し、2.5倍も速く目的地にたどり着いています。記憶学習力が高まれば、ボケ防止にもつながります。脳にとっても「核酸」は不可欠な栄養素なのです。

美容もダイエットも「核酸」パワーで細胞の若返り
女性にとって、美肌とスマートなボディは永遠の憧れ。しかし、加齢とともに、新陳代謝の低下や紫外線、大気汚染など、外的ストレスにより、肌にはさまざまなトラブルが発生し、シワやシミ、タルミが目立つようになります。また、不規則な食生活や運動不足などにより、肥満に悩むようにも。無理をせず、自然で健康的に美しい肌とすっきりとした体型になれたら・・・。「核酸」はそんな声にも応え、悩みを解消してくれます。「核酸」には天然のクリームと呼ばれる皮脂の分泌をコントロールする働きがあり、毎日補給することで、若々しい肌が甦ります。まさに理想的な美肌食品でもあるのです。また、ダイエットにもうれしい結果をもたらします。「核酸」に結合しているプロタミンというタンパク質には、アルギニンやリジンなどのアミノ酸が多く、脂肪細胞を燃やすとともに、脂質の吸収を遅らせる働きをします。また、「核酸」成分には糖質の吸収を抑制する働きがあります。毎日摂り続けるうちに、確かなダイエット効果を実感できることでしょう。

オリンピックも「核酸」パワーでメダルにチャレンジ
「核酸」パワーはとどまることを知りません。日本はもとより、中国でも大ブームで、愛用者が急増しています。2008年に開催される北京オリンピックの推奨品にされるほどです。記録が伸びるということがその理由ですが、特にアスリート(競技者)たちに人気です。右のグラフAはトレッドミル(回転盤)にネズミを入れ、電気刺激により走らせ、「核酸」を食べた場合と食べない場合の走行距離を比較したものですが、距離が飛躍的に伸びているのがはっきりわかります。また、Bは、筋肉のATPが驚くほど増えています。こうした試験例からも、「核酸」が運動能力向上に好影響を与えるものだということは明らか。実にパワフルな栄養素といえます。(グラフは論文から引用)

核酸」を摂るためには、何を食べればいいのか?
私たちが日頃口にしている食品は、ほとんどが細胞を持った生物が原料です。含有量の多い少ないはあっても、肉や魚、穀類、野菜などは、生鮮・乾燥・冷凍・調理・加工の別なく、「核酸」が含まれています。基本的には、「核酸」は重要なタンパク源である肉や魚介類、豆腐などに多く含まれ、逆に、ビタミン類中心の野菜や果物などには少ないと言えます。また、白砂糖や食用油といった精製食品には含まれていません。

1日に、どれくらいの量の「核酸」を摂取すればいいのか?
1日に必要な「拡散」の量は、体格、行基の有無、生活スタイル(食事内容や食事量、運動量)、年齢などによって多少異なります。例えば、体重50kgの健康な人の場合、排泄される「核酸」の量は、1日約2gです。これに対し、普通の食事を通して摂取できる「核酸」の量は、1日に平均約1gの程度。ですから、排泄量から摂取量を差し引いた約1gの不足分を補給するのがよいでしょう。また、抱えている症状により「核酸」の必要摂取量は大きく変わります。肝機能が弱っている人(高齢者はもちろん、飲酒量などが多い中高年も含む)、肥満気味の人、運動量が多い人などは、1日に1.5〜3.0gの摂取が目安になります。

理想的な「核酸」食品の原料は何か?
食品の中でずば抜けて大量の「拡散」を含むのが、サケの白子(精巣)で、次いで、フグの白子とビール酵母、いりこやちりめんじゃこなど。パン酵母、かつお節、ハマグリ、牡蠣、ノリ、大豆、豚のレバーなども「核酸」含有量が多い食品です。しかし、サケの白子や酵母は、日常の食生活にはほとんどなじみのない食品です。どうやって、1日にどれだけの分量を食べれば良いのでしょうか。面倒な食品のようですが、難しく考える必要はありません。最近では、サケの白子と酵母から作られた「核酸」食品用原料を用いた健康食品やサプリメントが普及しています。

「核酸」食品は1日3回、毎食後に摂取するのがベスト
いつ、どんな時に摂取したら良いのか?「核酸」はあくまでも食事として摂取すべき性格のものですから、特に決まりはありません。逆に、食事の一環としてとらえるならば、1日3回、毎食後に摂取するのがベストといえるでしょう。「核酸」は消化吸収が良く、体内循環が速いため、3回ぐらいに分けて摂取した方がより効果的なのです。「核酸」が身体にいいもの、健康づくりに欠かせないものだということは充分に分かっているつもりだが、毎日とるとなると、面倒くささが先立って、ついつい忘れてしまう。もっと、手軽に摂取できるようにならないか――。そんな場合は、先にも述べた専用の健康食品、サプリメントがおすすめです。形状は錠剤が多いのですが、水溶性の「核酸」の開発によるドリンクも注目されています。鮭白子核酸DNAはプロタミンと呼ばれるタンパク質と結合しており、この2つが相乗効果を持っていることが明らかになってきました。しかし、この結合物は水に溶けません。そこで生み出されたのが酵素処理する方法です。それで水に溶かせるようになったのです。この水溶性「核酸」は消化力の弱いお年寄りや赤ちゃん、便秘がちで小腸の機能が弱っている方にもおすすめです。毎日の習慣として、より気軽に自分に合った摂取方法をお選びください。

Q&A

そこが知りたい「核酸」の疑問

「核酸」は医薬品ですか?

日本ではまだ、「核酸」は医薬品として認可されていません。栄養補助食品として扱われています。ただし、海外においては、たとえば中国やフランスでは、DNAやその成分が経口薬または注射薬として、いろいろな適応症に使われています。一方、RNAの原料であるビール酵母は、国内でも早くから医薬品の認可を受けています。ビール酵母には、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれている関係で、それらとの複合的な効果で症状が改善されている考えられがちですが、RNAも、胃腸の強化、酵素や細胞の活性化、腸内有用菌の強化、整腸促進、肝機能の改善などに大きく関与しているものと思われます。

効果はどれぐらいであらわれますか?
抱えている症状の種類や体質、それまでの食生活の習慣などによって、効果のあらわれ方は違ってきます。早い方でわずか3日といった例もありますが、平均すれば1ヵ月前後といったところです。ただ、利用者の中には、もともと「核酸」の摂取量が十分満たされていた、有効とされる量を摂取していない、食べたり食べなかったり摂取の仕方が不規則、摂取期間が短いのに即効性を期待しすぎる、といった理由で、「摂り続けているのに、どうしても効果が実感できない」という方も2割ほどいらっしゃいます。

副作用は大丈夫?
副作用の心配はありません。ただし、これまで慢性的に「核酸」不足だった方が、急に「核酸」を摂り始めると、お腹が張ってガスが出る、下痢をする、眠くなる、湿疹が出る、血圧が上昇するといった、副作用に似た症状があらわれることがあります。しかし、これらは一般には好転反応と呼ばれ、体質が改善されて健康な身体を取り戻していくときの兆候ですから、むしろ喜ばしい変調であると受けとめるべきでしょう。こうした症状は、1週間〜10日ほどで消えていきます。

医薬品や健康食品との併用は大丈夫?
「核酸」はあくまでも食品であり、必要栄養素として過不足なく摂取しなければならないものですが、他の医薬品や健康食品と併用したために何らかの不都合が生じたという例は、過去に一度も報告されていません。逆に注目したいのは、医薬品や他の健康食品と併用した時の相乗効果です。ビタミンやミネラルなどと一緒に摂れば、さらなる健康増進が期待できます。

牛や豚の遺伝子(核酸)を食べて、牛や豚になりますか?
牛肉や豚肉を食べた場合、栄養成分は小腸から門脈を通って肝臓に運ばれますが、「核酸」は種々の酵素によって消化分解され、吸収されます。口にするまでは高分子だった「核酸」も、酵素による分解を重ねていくうちに、何の遺伝子情報ももたない低分子の状態に変わっていくのです。牛や豚の身体つきになることなど、決してありません。

なぜ「核酸」は栄養素として認められなかったのですか?
人間は本来、体内で「核酸」をつくることができます。このことは、デノボ合成と呼ばれ、肝臓(一部腎臓)で、アミノ酸などの低分子化合物を原料にして「核酸」をつくるのです。したがって、これまでの栄養学ではわざわざ「核酸」食品を食べる必要がないと結論づけていました。さらに、消化、吸収されずに排泄される(実際には約90%が吸収される)と考えられ、栄養価値として認識されていなかったのです。

痛風になるといわれていますが、本当ですか?
「核酸」を摂ったからといって痛風になる心配はありません。痛風とは、尿酸が増えて関節に尿酸結晶が蓄積し、関節内に炎症を起こす病気です。素の尿酸の前駆物質であるプリン体が「核酸」の成分であることから、痛風の原因と誤解されてきたのです。現在、痛風研究者の間で、痛風の原因として挙げられているのは、アルコール、激しい筋肉運動、精神的ストレス。「核酸」食は、よほど過剰に摂らない限り悪影響を与えることはありません。


健康な身体をつくるための核酸

○核酸は遺伝子の本体

 約40億年前、地球上に生命が誕生して以来、その生命の進化の歴史は私たちの細胞の遺伝子に刻まれています。たとえば、体格や顔つき、さまざまな才能も親から子へ、子から孫へと遺伝子によって伝わってきました。この遺伝子は、生体を持続し、遺伝を支配する『核酸』によって司られています。では、この核酸とは何なのでしょう。私たちの身体は、約60兆個の細胞で成り立っています。その細胞が休みなく活動し、その一つ一つは平均して200日のサイクルで生まれ変わっています。一つの細胞が2つに分かれる細胞分裂によって生まれ変わっているのです。細胞が分裂するときには、まず中心となる核という器官が二つに分かれます。そしてこの核内の物質は酸性を示すことから『核酸』と呼ばれています。そして『核酸』には、DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)の二つの物質が存在していることが明らかになっています。DNAとRNAからできている『核酸』は、遺伝子の本体ということなのです。

○身体を作る設計図〈DNA〉と大工さん〈RNA〉

 DNAは、私たちの筋肉や臓器などを作るタンパク質や食べ物をエネルギーに変えるために、化学反応を起こさせる酵素・補酵素などの設計図の役割を果たしている物質です。一方、RNAは、設計図であるDNAに書き込まれた情報を読み取って、その設計図に従ってアミノ酸を集め、約10万種類といわれるタンパク質を合成します。これを家を建てる場合を例に説明すれば、次のようになります。家を建てるには、まずどんな家を建てるかの設計図が必要です。その設計図がDNAなのです。そして設計図をもとに家を作るのが大工さん。この大工さんの役割を果たしているのがRNAなのです。これが「セントラルドブマ」といわれる生命の基本的な仕組みで、20世紀最大の発見の一つだといわれています。生命の源が、核酸なのです。

○大切なのは材料”コラーゲン・ムコ多糖類”と道具”ビタミン・ミネラル”


 では、素晴らしい設計図と腕でのよい大工さんがいれば、家が建つのでしょうか。足りないものがたくさんあります。それは材料です。さまざまな材木、クギ、壁土、瓦、鉄筋やコンクリート、窓ガラスなどなどが必要です。電気の配線、ガス管、水道管もなくてはなりません。家を作るときの材料に匹敵するのが、私たちの身体ではコラーゲンなどのタンパク質やコンチロイチン、ヒアルロン酸などのムコ多糖類です。コラーゲンとは、私たちの身体の中にあって、細胞と細胞の隙間を埋めている繊維状のタンパク質。いわば土台となっている材木や鉄筋の役割を果たしているものなのです。そしてコンドロイチン、ヒアルロン酸はムコ多糖類とも呼ばれ、繊維状のコラーゲンの隙間にあって、身体にとってもっとも大切な水分をたっぷりと含み、土台を補強しています。これで設計図、大工さん、材料が揃いました。しかし、これだけではまだ家を建てるのに不足しているものがあります。そう、道具です。鋸、鉋、金槌、鉄筋コンクリートの建物なら、溶接機、ミキサー車、クレーンなど。これらの道具が揃ってはじめて立派な家や建物を作ることができるのです。立派な身体を作るための道具、鋸や鉋などの役割を果たしているのが各種ビタミン、カルシウムなどのミネラルです。

現代人に足りない栄養素、核酸

○身体を錆びさせる活性酸素の恐怖

 ガン、高血圧、肥満、動脈硬化、糖尿病、アレルギー、膠原病、腎疾患など治すことが難しい多くの現代病、その発症のきっかけは、活性酸素(フリーラジカル)によって遺伝子が傷つくこと、酸化されることです。活性酸素は、体内に侵入した細菌など病原性微生物を免疫細胞が排除するときに使われるなど、私たちにとって必要な役割を果たしている一方で、過剰に発生すると、逆に自分自身の細胞や遺伝子を傷つけてしまいます。ですから私たちの身体には、この活性酸素を消去する仕組みがあります。しかし活性酸素は、身体のどこかに炎症があるとき、紫外線を浴びたとき、テレビ、ワープロ、パソコン、電子レンジ、携帯電話などからの電磁波を受けたとき、食品添加物を食べたとき、排気ガスを吸ったとき、激しい運動をしたとき、ストレスを受けたときなど、さまざまな理由で過剰に発生しています。そしてその量があまりに多いので、活性酸素の害から身体を守りきれない状況にあります。それが病気や老化の大きな原因の一つとなっているのです。

○新陳代謝と遺伝子修復に欠かせない核酸

 発生した活性酸素の害から身体を守る仕組みには、次のようなものがあります。 ●活性酸素の生成を抑制するもの〈予防的な抗酸化機構=グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼなどの酵素類〉。 ●生成した活性酸素を消去するもの〈捕捉的な抗酸化物=SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)、ビタミンCビタミンE、核酸など〉。 ●活性酸素によって傷つけられた遺伝子や脂質、タンパク質などを修復・再生するもの〈核酸など〉。私たちは、この3段階の防御手段で身体を守っているのです。SODなどの酸素やビタミンなどで活性酸素は生成を抑えられたり、消去されたりしていますが、それ以上に過剰な活性酸素が派生します。完璧に遺伝子を守りきれるわけではないのです。そこである程度以上に傷ついた細胞は死に、再び新しい細胞が作りだされます。また修復可能な遺伝子は、修復されます。この新陳代謝と遺伝子修復に必要なのが核酸です。核酸は、新陳代謝を活発にし、遺伝子を修復することで病気や老化を防いでいるのです。

 

核酸が現代行を救う

○核酸と疾病の関係を考える

〈ガンと核酸〉
 私たちの体は、新陳代謝を通して、日々新しい細胞と古くなった細胞が入れ代わっています。膨大な数の細胞が生まれ、その数に見合った数の細胞が消えているのです。不要な細胞や異常な細胞は、アポトーシス(自殺)しているのです。このような新陳代謝を行うことで、遺伝子が傷ついた細胞を増殖させないようにしているのです。アポトーシスは、予防の大きな力となっているわけです。しかし、たとえばガン細胞は、体細胞のなかでも、生殖細胞と似た性格をもっていて、無限に増殖する性質をもっています。ここで重要な働きをするのが核酸です。たとえばハーバード大学の研究で、小腸の上皮細胞に、核酸成分であるAMP(アデニル酸)とCMP(シチジル酸)を作用させた場合と、何も作用させない場合との12時間後のアポトーシス指数を比べると、AMPを作用させた場合は約3倍にもなることが明らかになっています。その作用のメカニズムは、AMPがガン抑制遺伝子(P53)を活性化することにあると考えられています。ハーバード大学の研究は、正常細胞での実験結果ですが、ガン抑制遺伝子を活性化することから、核酸がガンの予防や改善に大きな関りを持つことがわかります。また最近では、核酸成分のATP(アデノシン3リン酸)から作られるサイクリックAMPがラップ1というタンパク質を増やし、ガン細胞の増殖を抑えることもわかってきました。

〈自己免疫疾患と核酸〉
 免疫とは、自他を区別することです。もう少し詳しくいうと、自己(正常細胞や組織など)と非自己(細菌やウイルス、ガン細胞など)を識別して、非自己を排除する役割を担っているものです。しかし時に、自己を敵や異物などの非自己と誤って認識し、攻撃する場合があります。これが自己免疫疾患です。たとえば慢性関節リウマチは、コラーゲンなどの結合組織を免疫細胞が攻撃して起こります。全身性エリテマトーデスは、DNAを免疫細胞が攻撃して起こる疾患です。免疫細胞が自己を誤って攻撃してしまう原因は、自己反応性T細胞が正常に自殺してくれないことにあるといわれています。その時も核酸が働きます。核酸は、自己反応性T細胞をアポトーシスに導いて、免疫機能を正常に戻す働きが期待されるのです。

〈増殖細胞系と核酸〉
 核酸の優れたパワーの一つに、新陳代謝を活発にする働きがあります。白髪、脱毛、シミ、ケガ、便秘、骨髄機能低下、貧血、精力減退などの予防や改善に大きな力を発揮するのです。一般的に抗ガン剤を投与すると、白血球や血小板が減少するなどの副作用が起こります。しかし、抗ガン剤を使用している患者に核酸とビタミンCを投与すると、それらの副作用が長期に渡って抑制されることが臨床例から明らかになっています。このことからも核酸が、老人性貧血や骨髄機能低下の改善を促進することがわかります。

〈アレルギーと核酸〉
 ゼンソク、アトピー性皮膚炎、花粉症などに代表されるのがアレルギー疾患です。これらに共通した特徴の一つに、血液中にIgE抗体が増えることが挙げられます。私たちの体には、侵入してきた異物を攻撃して排除するとともに、それを攻撃する体制がとれるような抗体を作る免疫という機能が備わっています。IgE抗体とは、もともと寄生虫から私たちを守るためにある抗体でした。回虫などの寄生虫が身近にいた時代には、寄生虫に悪さをさせないためにIgE抗体が役立っていたのです。しかし、寄生虫は今、私たちの周囲から駆逐され、ほとんど姿を消してしまいました。そのため働く場所のなくなったIgE抗体は、寄生虫の代わりに、それまで見向きもしなかった花粉や埃、ダニなど本来害の少ないものに反応するようになったのです。これがアレルギーを増やしている大きな原因の一つだと考えられています。免疫に対して、核酸が大きな影響を及ぼしていることが、マウスを使った実験でわかってきました。1.2%の核酸食(サケの白子のDNAと酵母のRNAの混合食)を与えたマススと、無格酸食を与えたマウスの血液中のIgE値を比較したところ、核酸食を与えたマウスの方が、IgEの生産を抑えることもわかりました。ちなみに母乳保育児と人工乳(粉ミルク)保育児を比べると、母乳保育児のIgEは人工乳保育児よりも低いこともわかっています。人工乳保育児にアトピーなどのアレルギーを発症する割合が多いのは、IgE値が高いことが原因だと考えられます。母乳と人工乳の成分を比較すると、母乳に含まれている核酸成分が人工乳にはほとんど含まれず、その違いがアレルギーの発生に影響していたといえるでしょう。そこで、現在では多くの乳業メーカーが人工乳に核酸成分(ヌクレオチド)を配合しています。IgE抗体は、免疫細胞のBリンパ球によって生産され、それはTリンパ球によってコントロールされています。Tリンパ球には、IgE抗体の産生を抑制するTh1と、産生を促すTh2があり、そのバランスがTh2に傾くとIgE抗体が増えるのです。核酸は、Th1を優位にするため、アレルギーを改善するのです。

〈免疫と核酸〉
 核酸の必要性は、免疫低下が問題にされる点滴の研究からも明らかになっています。核酸を含まない点滴の投与で免疫力が落ちることが知られていますが、その原因の一つには、腸の絨毛の発育が悪くなることがあります。発育の良い絨毛は、新品の歯ブラシのように毛先が揃っています。しかし、発育の悪い絨毛は、使い古しの歯ブラシのように毛先が不揃いになっています。それで絨毛と絨毛の間に大きな隙間ができて、病原性微生物などが腸管から侵入するのを容易に許してしまうのです。また絨毛にあるバイエル板の働きが悪くなって、腸管から微生物の侵入が容易になることも、絨毛の発育が悪くなるとおこります。小腸の新陳代謝は、大変に活発です。毎日約30gの細胞が死滅しています。核酸はその細胞の新生を促進させ、絨毛の発育を助けます。そのことで、腸から病原性微生物が侵入するのを防いでくれるのです。つまり核酸は免疫力を高める栄養素といえます。加えてビフィズス菌を増やし、ウエルシュ菌などの悪玉菌を減らし、O-157などの感染からも守ってくれるのです。また、IL2やIFN-γ(ガンマ)の生産を増やし、細胞性免疫(Th1)を高めます。*IL=インターロイキン  *IFN=インターフェロン

〈肝機能と核酸〉
 『肝心要』という言葉があるように、重要な臓器の一つである肝臓は、医科学的にいうと化学工場の役割を体のなかで果たしています。生体内で起こる化学反応のほとんどが肝臓で行われ、その数は、2000以上もあるといわれています。肝臓では、細胞の再生や死滅が激しく行われているのです。そのために核酸とタンパク質を合成する素材を大量に必要とします。これらが不足すると重い肝機能障害になることもあります。肝臓は、過度の飲酒や薬物、さらに肝細胞に脂肪が付着する脂肪肝などによって肝炎を起こします。またウイルスによって引き起こされる肝炎もあります。最近とくに問題になっているのが、C型肝炎です。C型肝炎の患者は、現在日本に2000万人くらいいるといわれ、その人たちは、15年くらいの間に約75%が肝臓ガンになるといわれています。核酸は、その大部分が肝臓で合成されます。ですから、食品など外部から核酸成分を摂ることは、それだけ肝臓の負担を軽くすることになります。また核酸には、C型肝炎の改善に役立つインターフェロモン-γ(ガンマ)を増やす働きもあります。

〈糖尿病と核酸〉
 糖尿病は、血糖値が高くなる病気です。現在40代の10人に1人が糖尿病で、潜在的な予備軍を含めれば5人中4人程度いると考えている医者もいます。糖尿病には、T型とU型があります。T型は、インスリン依存型ともいい、インスリンを合成・分泌する膵臓の細胞が、ウイルス感染や自己反応性T細胞などで破壊されることが発症の原因だと考えられています。一方U型は、インスリン非依存型ともいい、インスリン分泌細胞やインスリン受容細胞の機能が衰えて起こります。糖尿病は、初期にはなかなか自覚症状が出ません。気がついたときには、合併症が発症していることが多いのが恐い点です。合併症には、人工透析を受けなければならなくなる可能性が大きい糖尿病性腎症、途中失明の原因の第1位になっている糖尿病性網膜症、しびれやインポテンツの原因となる糖尿病性神経症などがあります。このような合併症は、血液中に糖タンパクが作られることで、活性酸素を取り除く酵素の働きが弱まるために起こることがわかっています。活性酸素が合併症の原因なのです。そこでは、活性酸素を除去する抗酸化物質である核酸食などの食品を摂取することが大切になります。糖尿病患者の血液中には、活性酸素によって増える過酸化脂肪が増えます。核酸は、この活性酸素を除去してくれるのです。さらに核酸は細胞の増殖を活発にします。インスリンの分泌を促進してくれるのです。また核酸の代謝物質のアデノシンは、末梢血管を拡張してくれます。体液が酸性に傾くと、インスリン受容体の働きが悪くなります。アデノシンはインスリン様の働きをします。酸性に傾いた体液をもとに戻す働きをもつため、血中の糖分が細胞にスムーズに吸収され、糖尿病を改善してくれます。核酸のなかのプロタミンというタンパク質には、インスリンの分泌を促す働きがあることが認められているので、インスリン依存型の糖尿病にも有効です。

〈循環器系と核酸〉
 誰でも年をとると動脈が硬くなったり、もろくなったりしてきます。動脈硬化です。この動脈硬化は心筋梗塞や脳卒中、脳出血などを引き起こす大きな原因です。そして動脈硬化は高血圧と深い関係にあります。動脈硬化は、血管の内膜に細胞の死骸や変性したタンパク質、脂肪、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が大量にたまり、血管が狭くなることで起こります。そして血管が狭くなれば、血液を送るために大きな力が必要になり、それが高血圧につながります。核酸は、悪玉コレステロールの合成を抑え、過酸化脂質の生成をも抑制する働きがあります。さらに、核酸の代謝物質であるアデノシンには、血圧を下げる作用もあります。核酸は、赤血球膜の不飽和脂肪酸を高め、血液を柔らかくし、血液の循環をよくする結果、循環器疾患にも良い働きをするのです。

〈白内障と核酸〉
 白内障は、目のレンズにあたる水晶体が濁ることによって起きる病気です。年をとるに連れて罹患する人が増えてきます。その原因としてクローズアップされてきているのが活性酸素。白内障の患者の水晶体を分析すると、活性酸素を消去する抗酸化物質が少なくなっていることがわかっています。白内障は、活性酸素によって水晶体の遺伝子(DNA)が損傷し、異常タンパク質ができて、これが固まることによって水晶体が濁ってくるのです。また、水晶体を作るコラーゲンの老化(架橋・後述)も濁りの原因です。核酸は、優れた抗酸化作用を持ち、活性酸素の影響を軽減してくれます。さらに、傷ついた遺伝子を修復してくれる働きを持っています。核酸とコラーゲンの摂取が大切なのです。人は、年をとるに従って体内の核酸の量も減少し、核酸による遺伝子修復作用も十分に発揮できなくなります。そこで不足している核酸を体外から取り入れることで、遺伝子修復作用も活性化して、白内障の予防や改善にひと役かってくれるのです。

〈放射線、抗ガン剤と核酸〉
 現代医学においてガンに対する治療方法は、手術、放射線、抗ガン剤がメインとなっています。手術できるガンは、まず手術で病巣を取り除き、次いで取り除けなかったガンや転移を防ぐために放射線でたたいたり、抗ガン剤が投与されます。これらの治療方法には、一方で深刻な副作用、傷害があります。体力や免疫力の低下による死亡例も少なくありません。核酸は、そのような傷害を防ぐ重要な役割を果たしています。核酸成分を腹腔内に注射すると、放射線照射によるガン細胞致死効果は、変わらないものの、毛根や小腸粘膜の放射線による障害が、かなりの程度まで抑えられたという事例が数多く報告されています。

〈痴呆症と核酸〉
 私たちのなりたくない病気の上位を占めるものの一つに、痴呆症があります。俗にいうボケです。ボケたくてボケる人はいませんが、65歳以上の日本人の約5%、80歳以上では、約25%の人がボケを患っているといわれます。痴呆症は、脳の血流が悪くなることで起こる「脳血管障害」のものと、「アルツハイマー型」のものに分けられ、日本人の痴呆症のうち、60%までが、脳血管障害型で占められています。現代の医療ではまだ、痴呆症の特効薬はありませんが、そのようななかで核酸は、ボケ防止の可能性を感じさせる光明をもたらしています。核酸を構成するDNAやRNAの成分であるアデノシンには、末梢血管を拡張して血流を良くしてくれる働きがあるからです。脳細胞に栄養が行き渡ることで、活性化し、痴呆症を予防してくれるのです。またサケ白子のなかの、プロタミンの主要構成アミノ酸であるアルギニンから作られるNO(一酸化窒素)も、強力な血管拡張作用をもっています。また、痴呆症の特徴の一つに、記憶力の低下があります。それに対して核酸は、記憶力を高め、学習能力を向上させてくれることが、雪印乳業のネズミによる実験で明らかにされています。この実験は、核酸成分を添加した餌と核酸成分を含まない餌で育てたネズミが、出口に餌を置いた迷路で、その場所にたどり着く時間を競う、迷路試験。この試験で以下のような結果が出ています。3回目の迷路試験の結果、核酸を食べているネズミは、1回目に比べると記憶学習能力が向上して、2.5倍も早く目的地にたどり着いています。記憶学習能力が高まれば、ボケ防止にもつながります。脳にとっても核酸は不可欠な栄養素なのです。





○サルベージ合成とデノボ合成で作られる核酸
 核酸は、体内で2つの方法によって作られています。一つはアミノ酸などを原料に肝臓で行われるデノボ合成。もう一つは、食べ物からの核酸を利用するサルベージ合成です。このデノボ合成とサルベージ合成で作られる核酸の総量は、一定に保たれています。食べ物からの核酸補給の量が少ないとデノボ合成が増え、多く取ればデノボ合成は減るのです。私たちは年齢とともに肝機能が衰えるため、デノボ合成の力も衰えます。その分、食べ物から核酸を補給しないと、体内で慢性的に核酸が不足することになります。そうなると新陳代謝や遺伝子の修復に支障をきたすようになるのです。核酸は新陳代謝を活発にさせるわけですから、核酸を補給するとガン細胞も活発に増殖し、ガンを進行させてしまうのではないかと思う人も多いでしょう。しかし、それは懸念です。デノボ合成で作られる核酸とサルベージ合成で作られる核酸とでは、利用のされ方に違いがあり、ガン細胞はデノボ合成によって作られた核酸を主に利用して、増殖していると考えられています。高核酸食はサルベージ合成を増やし、デノボ合成を減らすため、ガンが増殖するスピードは鈍るのです。

○食品から拡散を摂る・・・ずば抜けて含有量の多いサケの白子
 つまり、核酸は食品から摂ることが大切なのです。少しでも多くの核酸を含んだ食品を積極的に食べる必要があるのです。それでは、どんな食品に核酸が含まれているのでしょう。核酸は、細胞の中に存在しているので肉、魚、野菜、など細胞を含む食品なら何を食べても摂ることができます。しかし、それぞれの食品によって核酸の量は大きく異なります。タンパク質の少ない食品、精製食品などには、ごくわずかしか含まれていません。白砂糖や食用油には、ほとんど含まれていないのです。野菜や果物などビタミンの宝庫といわれる食品も、核酸に関しては意外と少ない含有量です。それでは高タンパク質食品には核酸の含有量が多いのかというと、これも必ずしもそうではありません。たとえば高タンパク質食品の代表である卵は、100g中86mgしか含まれていません。牛乳も細胞を含んでいないので、ほとんどゼロなのです。一般的な食品で核酸を含んでいるものを挙げてみます。イリコ、チリメンジャコ、牛肉、豚肉、鶏肉、マグロ、イワシ、カレイ、乾燥のり、カツオ節、ハマグリ、牡蠣、大豆などに比較的多く含まれています。また、ずば抜けて多いのが「サケの白子」、次いで「フグの白子」、また、RNAを多く含むものとして「ビール酵母」が挙げられます。

○効率的に核酸を摂取できる健康食品
 このような食品を積極的に食べることが重要です。しかし、これらの食品を大量に食べればいいというわけではありません。核酸を食べる場合には、塩基のバランスが重要になります。塩基とは核酸の成分で、4種類の塩基の組み合わせが遺伝情報、「設計図」になるのです。特定の塩基だけが多い食品を食べ続けると、逆に身体に負担をかけてしまう危険性があります。たとえば、イノシン酸やグアニル酸といった核酸系化学調味料を原料とするものもあります。イノシン酸やグアニル酸は科学的に大量生産できますから格安です。にもかかわらず、原料を「サケ白子」とか「ビール酵母」などと偽って高い値段で売りつけるから、これは詐欺商品といえましょう。この点からすると、サケの白子やフグの白子は理想的です。しかし、日常的にこれらの食品を家庭で食べることは、まずあまりありません。そこで最近は、核酸成分を多く含んだ食品を原料にした健康食品がいろいろ出ていますので、健康食品を利用するのも効果的です。そのときには、その核酸補助食品が何から作られているかが重要です。サケの白子を原料にしたもの、特に最近は、これまでタブレットなどでしか不可能だったプロタミンなどを同時に吸収できるように水溶性にしたものなどがあり、飲みやすく、吸収もいいといえます。

.老化は何故起るの?

あなたには、はっきり自覚できる老化現象がありますか? それとも、まだまだそんなものには縁がない、と元気一杯,若さ一杯働いていますか?

もし、あなたの身体に1ヶ所でも老化現象が(それが肌か、頭髪か、成人病かを問わずに)あるならば、それが他の部分に広がっていくのもそう間違いの無い事でしょう。 また既にいろいろな現象(症状)が一緒に身体のあちらこちらに現われている人もあるでしょう。 多分、あなたはひとつひとつの老化現象にそれぞれ別の原因があると思っているのではないでしょうか?そしてまた、それぞれに別の対処法があると思っているのではないですか?

それは間違いです!!。

あなたの身体に現われる老化現象は表面的にはまったく関係がなさそうですが、根本の部分でひとつにつながっています。その根本の衰えが、いろいろな老化現象となって現われてくるのです。そうです、もうお気づきのように、その根本の部分の活性(若さ)を保っておけば、老化現象は現われてこないのです。その根本を支配しているのが、核酸なのです。身体の老化は核酸の変質から起こるのです。

1953年に今世紀最大の発見といっても良いほどの重大な発見がされました。それはワトソンとクリックという二人の学者が、細胞の中の核酸(DNA)の分子構造を明らかにしたのです。 二人はこの功績で1963年に、論文発表後わずか9年という驚くべき早さでノーベル賞を受賞しています。ノーベル賞が核酸の素晴らしさを実証し、最近の遺伝子工学や遺伝子治療の素晴らしい発展は全てこの発見が基になっているのです。

ひとことでいえば、核酸は私たちの生命の根源物質なのです。核酸は、あらゆる生物の細胞の中にあって、遺伝子の本体として、細胞の分裂、成長、エネルギー生産のいっさいをコントロールし、生命の誕生から老化、死滅までを支配しているのです。

核酸(DNA)ってな〜に?

私たちの身体が沢山の細胞(60兆個以上といわれています)で出来ていることはあなたもご存知でしょう? 皮膚、筋肉、内臓、脳、髪、歯、爪、これらはすべて細胞の集まりです。皮膚は柔らかく、爪は固い、というように細胞の性質は組織に応じていろいろなものがありますが、細胞である事は同じです。ですから、私たちの身体が老化するというのは、細胞が老化するからだ、ということはご理解いただけると思います。 では細胞の老化とはどういうことなのでしょうか???

それを理解してもらうまえに、私たちの身体の成り立ちを見てみましょう。

私たちの生命のはじまりは、たったひとつの細胞−受精卵−です。生物学的に身体の成長が終わる20歳までに、ひとつだった細胞が60兆をこえる数の細胞に分裂増殖するわけですが、生命の営みはものすごいものだと思いませんか?

DNA(核酸)がこのような細胞の分裂 ,分化をコントロールしています。具体的にはDNA(デオキシリボ核酸)の設計図に基づいてRNA(リボ核酸)がタンパク質を生成している、というわけです。これらの核酸が私たちの身体の誕生から成長、老化、死までを支配しているのです。

このDNAは人間ばかりでなく、牛やネズミ、魚、昆虫、微生物にいたるまで、つまり地球上に住む135万種のすべての細胞に含まれているもっとも重要なものです。
2.DNAの働き

老化現象とDNAの重要な関連は、DNAのはたす役割を説明すれば誰にも容易に理解出来るはずです。

@あなたのDNAは遺伝子情報を正しくコピーしていますか?

すべての生物は、成長過程において細胞を次から次ぎに分裂させて身体をつくります。 身体が完成すると今度は、古くなった細胞を新しいものと交換する作業(新陳代謝です)を続けて行きます。DNAは、細胞分裂するにあたって、自分のコピーDNAを新しい細胞の中につくり、その指示によって新しい細胞も古い細胞とまったく同じ細胞になるのです。 では、コピーエラーが起きたらどうなるのでしょうか?

不完全なDNAを持った細胞は、不幸にしてガン細胞のように目立ったかたちであらわれることもありますが、それよりも漠然とした機能低下として、皮膚や毛髪の老化や肝臓、心臓の衰えという形で現われる事の方がずっと多いのです。

AあなたのDNA・RNAはタンパク質(身体)を正しくつくっていますか?

心臓、血液、皮膚をはじめとして、身体の主成分はタンパク質です。また、生体内でおこるいろいろな化学反応に関与している酵素もタンパク質で出来ています。これらのタンパク質は、すべての遺伝子情報がインプットされているDNAの設計図によって、RNAがアミノ酸を組合わせることによってつくられます。 ところが、そのアミノ酸の組合わせがひとつでも違ったものになると、不完全なタンパク質となって本来の機能が働くなったり、正常な化学反応ができなくなってしまいます。その結果、血液や皮膚、毛髪、内臓、などの細胞が正しくつくられず、ガンや老化現象や成人病の原因となってしまうのです。

3.コピーミスは何故起きるのでしょうか?

普通のコピーを例にとって考えて見ましょう。コピーが奇麗に出来ないのは、

原稿が奇麗でない、つまり元になるDNAが完全ではない
コピー機の中のインクや紙が足りない、つまり細胞の中の核酸原料が充分にない 場合です。
あなたのDNAはいつも汚され傷つけられている。

ガンなどの病気はすべて、遺伝子の「情報ミス」から生まれることがわかってきています。現在、最も恐ろしい病気であるガンも遺伝子の狂いから生じます。最初のがん遺伝子(これが傷つくとガンが発生する遺伝子)は1976年にアメリカのパーマスとビショップによって発見され、ノーベル賞を受賞しています。ガン遺伝子はこのあと次々に発見され現在では150以上も発見されています。また、高血圧や糖尿病などを発症させる遺伝子なども続々と発見されています。細胞が常に正常な細胞を生み出していれば、私たちはほとんど病気にならないのです。では、どのようなものが遺伝子を傷つけるのでしょうか?これには実に沢山の要素があります。 私たちは普通に生きているだけでも、常に遺伝子損傷の危機さらされていると言っても過言ではないのです。

この遺伝子を損傷させる原因のひとつに「ウィルス」があります。「ウィルス」は自分では増殖できないので他の生物の細胞にはいり込んでその細胞のDNAを利用して増殖します。つまり他の生物のDNAを都合の良いように勝手に書き換えて(傷つけて)しまうのです。たとえば肝臓にはいり込めば肝炎が起きますし、エイズをおこすウィルスは免疫細胞にはいり込んで免疫機能を破壊してしまうのです。

ところがこの「ウィルス」よりもさらに遺伝子を損傷させるものがあるのです。なんとそれは「酸素」なのです。
人は酸素なしで生きていく事はできません。私達の身体は、食べ物をエネルギーに変えるために酸素を使っています。ところがこの過程で、酸素は酸化力の非常に強い「活性酸素」を生み出します。

この活性酸素、別名「悪玉酸素」ともよばれ、これこそが遺伝子を傷つける犯人なのです。活性酸素は遺伝子DNAを傷つけるのはもとより、生体内の重要物質にも悪影響を与えます。特に脂質を酸化させ、これが動脈硬化をはじめとする成人病を引き起こす元ともなるのです。また、老化を引き起こすのも活性酸素の影響です。

4.悪玉酸素からDNAを守ってくれるもの

ふつうに生活しているだけで活性酸素が発生してしまうのですから人間はみんなガンや病気になってしまいそうなものですが、実際にはそう簡単に病気にはなりません。
それは、私達の身体には、これらの活性酸素から自分を守るしくみも備わっているからです。それが抗酸化酵素と抗酸化物質です。 抗酸化酵素の中で最も重要な酵素が「スーパーオキサイドディムスターゼ」、略してSODと呼ばれるものです。最近よくマスコミに取り上げられていますので、みなさんも一度は見たり聞いたりしたことがあると思います。SODは私たちの60兆個の細胞すべてに存在しています。「長寿の人ほど体内のSOD量が多い」という事が最近の研究でわかってきて、栄養補助食品としても販売されています。

ところが、活性酸素を解毒するために、SODが万能というわけではありません。活性酸素にはSODでは処理できない強力なものがあるからです。こうしたものからDNAを守るのが抗酸化物質です。

ビタミンE、ベータカロチン、ビタミンCなどがそれです。
こうした物質とは別に、最近注目されているのが核酸(及びその関連物質の尿酸)です。尿酸は、唾液や胃腸などの消化器官の中に多く存在していて、発ガン性の食べ物を食べても、消化している間にその作用を押さえてしまうのです。

「核酸」関連物質の抗酸化力
アデニン:0.366、グアノシン:0.216、キサンチン:0.204、ヒポキサンチン:0.240、ウラシル:0.243、オロチン酸:0.350、尿酸:0.200、RNA:0.278、ビタミンE0.325

値が小さいほど抗酸化力は大きいので、抗酸化栄養素としておなじみのビタミンE よりも抗酸化力が強いことがおわかりいただけると思います。
5.核酸が傷ついたDNAを修復します。

健康を保つためには、@悪玉酸素を発生させないようにして、A悪玉酸素からDNAを守ってくれる物質を多くとる、ことが大切ということになります。

しかしこれだけでも完璧ではないのです。

DNAはそれでも傷つきます。活性酸素は強力なのです。夏の紫外線の強い浜辺で4、5時間、日光浴をするだけでも細胞1個あたり約1000万個の遺伝子が傷つくと言われています。しかし、人間の体は素晴らしいもので、傷ついたDNAを修理する能力をもっているのです。DNAが傷ついても、すぐ正常に治してしまえば、我々は病気にならないのです。

DNAの修復機能はつい最近(1994年)にそのメカニズムが明らかにされたばかりですが、すでにノーべル賞が確実といわれています。

ところが、この遺伝子(DNA)を修理する力は年と共に衰えていきます。ボケ(痴呆症)などもそのせいで起こるものです。また逆に、年をとってもいつまでも若々しい人は、遺伝子(DNA)の修復能力が高いということになります。では、どうしたら遺伝子の修復能力が高まるのでしょうか?そのカギを握るものが「核酸」なのです。

「核酸」は新陳代謝と遺伝子修復に欠かせない物ですから、これが体内にふんだんにあれば、私達は病気知らずで、いつまでも若々しくいられるということです。

DNA修復の模式図などご連絡を下さればおおくりいたします。

6.核酸を身体にふんだんにいきわたらせる。

「核酸」は肝臓でアミノ酸などから合成する方法(デノボ合成といいます) と、食物からとった「核酸」を各細胞で再利用する方法(サルベージ合成といいます)があります。

従来の栄養学はこのデノボ合成による「核酸」の体内生産に注目して、「核酸」は体内で生産されるのであえて摂取する必要は無い、と位置づけてきました。 ところが、

肝機能は年齢とともに衰えていきます。特に20歳を過ぎると、デノボ合成力は急激に低下して、体内に蓄えられている「核酸」の量が慢性的に不足することになります。

細胞も老化していますから新陳代謝も悪くなり、遺伝子(DNA)の修復能力も弱くなります。一般的にいえば、一日に必要な核酸量は2〜2.5gといわれています。通常の食事から1gの「核酸」が摂取できるといわれていますので、単純にいえばその差を補給してあげればいいわけです。従って、高核酸食の人や若年者は0.5g、低核酸食の人や高齢者は1.5g程度が補給量の目安になります。

7.核酸はガンの増殖をおさえます。

「核酸」は新陳代謝を活発にします。

それならば、「核酸」を補給することはガン細胞に栄養を与え、ガンを進行させてしまうのではないか――という懸念も生まれてきます。しかし、最近の研究はまったく逆の結果であることを明らかにしております。むしろ「核酸」を補給することでガン細胞を「兵糧攻め」にしてしまい、やせ衰えさせる事が明らかになっています。

「ガン細胞」は「核酸」を栄養にしますが、それは体内生産される(デノボ合成される)核酸が主なのです。

私達が必要とする核酸の量は決まっていますから、外からとる(サルベージ合成される)核酸を増やせば、デノボ合成でできる核酸の量は減少します。 ということは「ガン細胞」の栄養分も減り、増殖スピードも鈍るわけです。(若い人のガンの進行が早いのは、デノボ合成がより活発だからです。)

「核酸」を補給することは、毎日数十個の細胞がガン化している私達にとって、本格的なガンの増殖を防ぐ上で大変重要な意味があるのです。一個の「ガン細胞」が早期発見できる1gの大きさまでに成るには少なくとも30回の分裂が必要で、5〜15年かかります。その前の「前ガン状態」の時に「ガン細胞」をやっつけておくことこそ、真の意味でのガン予防といえましょう。

こうした「核酸」の特徴を利用して、最近では抗ガン剤などの副作用軽減のために核酸成分の投与を行なう医療施設もあらわれました。というのは、これも最近では皆様周知のことになってきましたが、抗ガン剤や放射線療法は「ガン細胞」を殺すと同時に正常細胞にも致命的なダメージを与えます。骨髄機能の低下や抜け毛、衰弱、白血球や血小板の減少といった深刻な副作用をもたらします。

しかし、「核酸」を投与すれば「ガン細胞」の増殖は抑えられ、正常細胞のダメージも小さくなりますから、副作用も軽減されるのです。

新陳代謝を活発にし、遺伝子(DNA)を修復する「核酸」は、ガン以外にも様々な病気や症状に効果のあることが研究で明らかにされています。ここでは「核酸」の働きを五つに大別して、どれほど多岐にわたって「核酸」が私達の体に影響を与えているかをお話ししたいと思います。

DNA・RNAの六つの働き

@新陳代謝の促進で、美顔・美肌・毛髪・精力増強。

成人してからは増殖しない脳神経細胞などを除いて、ほとんどの細胞は平均120〜200日で入れ替わり(新陳代謝)ます。

ところが場所によってはもっと早いサイクルで新陳代謝がおこなわれています。

皮膚は20日間、精子は3〜10日間で生まれ変わりますし、毛髪は毎日50〜60本が生え変わり、小腸では毎日30gの細胞が新たに生まれ変わります。ということは、「核酸」を補給し始めて最も早く効果が現われるのもこうした場所ということになります。事実、「核酸」を補給した人の間からは「シミやソバカスが目立たなくなり、肌にハリとツヤが戻った」「白髪が少なくなった」「禿げが改善した」「青春が甦った」といった体験談が多く寄せられますが、きわめて当然のことなのです。

A血流を良くし、冷え性・脳血栓・動脈硬化・心筋梗塞などを改善。

これらの病気は血流障害と非常に密接な関係にあります。DNAやRNAの「核酸」を構成する成分のひとつ、アデノシンには強力な抹消血管拡張作用があり、血流を増加させるのです。またアデノシンの働きで胃腸の血流量も増加するので、消化力もアップします。

B抗酸化作用で老化やガン・白内障を防止。

これについてはすでに繰り返しお話していますので、これ以上の説明は不要だとおもいます。活性酸素によって傷ついた遺伝子を修復することで、損傷によって発生する遺伝子情報の狂いを未然に防ぐのが「核酸」なのです。白内障の原因も活性酸素であることが指摘されているため、「核酸」補給は効果的といえます。

C脂質の吸収を遅くしてダイエットに効果。

「核酸」は新陳代謝を促進します。これは体内のエネルギー代謝を促し、必然的にダイエットにつながります。また、これは細胞レベルのことなので、「核酸」をとる以外にダイエットのために何かを行なう必要もないわけです。さらに、Aでも触れたアデノシンには糖の分解を遅らせる働きが、サケの白子エキスを原料とする核酸食品に含まれるプロタミンというタンパク質には脂肪の吸収を遅らせる働きがそれぞれありますので、これらの相乗効果でダイエットに好都合なのです。

Dボケ(老人性痴呆症)を防ぐ。

RNAはDNAと協力してタンパク質を合成していますが、実は脳細胞の働きを活発にする働きをもっているのです。脳細胞は他の細胞と違って、細胞分裂はしません。ですからDNAを必要としないわけですが、その代わりにRNAが能細胞の活性を高めているのです。

「核酸」の持つ抗酸化作用と末梢血管拡張作用は老人性痴呆症の防止に役立ちます。老人性痴呆症にはアルツハイマー型と脳血管性のものがあります。アルツハイマー型は活性酸素による遺伝子情報の狂いによって、リポフィスチンという物質が脳内に蓄積されることが原因とみられています。リポフィスチンが溜まると記憶力が弱まることが研究で確認されています。

「核酸」が傷ついた遺伝子を修復してリポフィスチンの増加を防いでいる、ということは繰り返すまでもないことです。

いっぽう脳血管性の痴呆症は脳の血流が悪くなる文字通り「血の巡りが悪い」状態です。「核酸」成分のアデノシンは抹消血管を拡張して血流を良くしますから、このタイプの痴呆症にも効果的なのです。

E感染症を防ぐ。
世界保健機構(WHO)の年次報告によれば感染症による死亡者は世界中で2000万人に達し、アメリカではがんを抜いて死亡率第2位(1位:心臓病、3位:がん)に達しています。 感染症は抗生物質で治るはずですが、耐性菌の出現と今回のO−157のように菌が死ぬ時に「毒素」をだすために安易に薬を使えない状況になっています。

つまり、感染症から自分と家族を守る最大で最後の武器は、構成物資や化学物質の過剰使用を避け、細菌に強い身体を作る「核酸」栄養学を実践することにあります。

「核酸」は免疫抗体やT細胞の増殖活性を高め、さらに「核酸」補助食品のサケの白子エキスに含まれるプロタミンが免疫力を高めるアルギニンを多量に含むため、感染症予防として効果的なのです。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送